国際青少年交換委員会委員長 徳永隆信(有田RC)
アメリカ NY州に交換留学している上田芽衣さん(スポンサークラブ 長崎中央RC)は、留学先でホストクラブのロータリアンから、インターアクト生に青少年交換プログラムについて実際に留学している私の言葉で話してほしいと頼まれ、発表する機会を与えられました。内容をご紹介いたします。
上田芽衣
こんにちは、私は今年ロータリー青少年交換プログラムから留学している上田芽依です。私は日本出身です。リッチフィールドにあるlake view high school に通っています。
今日はインターアクト生の皆さんがこの素晴らしいロータリー青少年交換プログラムを知ってもらい、少しでも興味を持ってくれると幸いです。
今からロータリー青少年交換プログラムの概要と私の留学エピソードとプログラム最大のメリットの三つのテーマに分けて話します。
世界100各国以上で行われているロータリー青少年交換プログラムとはロータリークラブによる支援の下、15~19歳の学生が海外に滞在し、言語や文化を学びながら、海外に友人をつくり、地球市民としての自覚を養うことのできるプログラムです。1929年フランスのニースロータリークラブで始まり、戦後の1950年代に「二度と戦争を引き起こしてはいけない」という国際協力と相互理解の重要性から世界中で本格的に広まりました。このようにロータリー青少年交換ブログラムは、国際交流を通じて国際理解、親善、世界平和の推進に寄与することを目的としています。
青少年交換プログラムならではの魅力の一つが、豊富なイベントです。私の滞在している地区では、他の交換留学生と交流する機会を多く設けてくださいました。
9月には北東マサチューセッツ州でキャンプがあり、世界各国から来た留学生たちと文化交流を楽しみました。2月にはバーモント州でスキー旅行が開催され、美しい雪景色の中で素晴らしい思い出を作ることができました。5月にはニューヨーク旅行が予定されており、6月の終盤には他の留学生たちとともに西海岸を巡る旅に出ます。
このように、交換留学を通じて貴重な体験ができるイベントが数多く用意されています。
次に私自身のエピソードについて話します。
私が留学したきっかけは、好奇心から若いうちに世界へ飛び出し、新しい刺激を得ることで、将来の選択肢を広げたいと思ったからです。
海外で飛び立つことで新しいアイデアや視点を得ることができ、将来においても「こんな選択肢もあったんだ」と気づくことができます。異なる文化や考え方に触れることで、視野が広がり、自分の可能性や未来の選択肢をより多角的に捉えられるようになると感じています。
留学の魅力は世界中に一生の友達を作ることができることです。
ただの「友達」ではなく、異なる言語や文化を超えて深くつながれる特別な存在です。最初の3カ月は知り合いもおらず、友達作りに苦労しましたが、学校生活に慣れるにつれて自然と分かち合える仲間ができました。特にスポーツを通じて、言葉を超えた絆を感じることができました。
また、同じYouth Exchange Studentsとの出会いは、私にとって大きな意味を持ちます。彼らは私と同じように異文化の中で挑戦し、成長しようとする仲間です。そのため留学に対するお互いの気持ちを深く理解し合い、支え合える存在となりました。
もちろん、留学するにおいて、誰しも乗り越えなくてはならないかべがあります。それは言葉の壁です。現地の言葉を完全に理解していない限り、会話のテンポが早かったり、スラング混じりの会話だったりすると相手とのコミュニケーションを取ることや、授業について行くことが難しくなります。実際私は相手に何か伝えたくてもぱっと思いつかないため、翻訳機を使う毎日で疲れ果ててしまいました。また、先生がジョークを言った際に何が面白いのかわからず友達に「今のどういう意味?」と尋ねても「説明するのが難しい」と返答されるばかりでした。こういう時、最も大事なのは壁を乗り越える努力をすることです。私は積極的にわからないことは先生や友達に質問しました。最初はうまくいかなくても「失敗しても大丈夫」と思える強いメンタルが壁を乗り越える手助けをしてくれました。
留学で得ることができるスキルは主に自己管理能力です。
皆さん、想像してみてください。家族の元を離れてたった一人で外国に足を踏み入れることを。これまで家族に頼っていたことが全て自分の責任となります。その上、文化も常識も何もかも違う環境の中で不安を感じるのも無理もないでしょう。しかし、自分しか信じることのできない中、日常生活の管理から重要な決定を下すことまで自分で成し遂げることで自然と強い独立心が養われるのです。
最後にロータリー青少年交換プログラムの最大のメリットについてです。
結論から言うと、他の留学機関と比べて、留学生へのサポートが手厚いと言うことです。
私は色々な留学機関を探してました。どこの留学機関も競争率や費用が高かったり、緊急時の対応が甘いという評価を受けていたりと条件が多かったです。そんな中、ロータリー青少年交換プログラムだけは違いました。このプログラムは留学の1年前から継続的なサポートを受けながら、海外で必要なスキルを身につける機会が与えられます。
また海外からのインバウンド生との交流会があったりと留学前から国際的な環境に慣れ、文化の違いを学ぶことができます。そのため、渡航後もスムーズに新しい環境に適応しやすくなった気がします。
また通常の留学機関を通すと約20,000〜30,000ドル、私費留学となると約70,000ドル以上の費用がかかります。それに対してロータリー青少年交換プログラムは5000ドルから8000ドルとかなり安い費用で行くことが可能です。安さから安心できない人もいると思いますが、なぜ安いのか想像してみてください。ロータリーは全てボランティアでやっているからです。そのため、トラブルが起こった際も「お金を払っているから対応してもらえる」というビジネス的な関係ではなく、「助けたい」という純粋な想いで動いてくれる人が多いのが特徴です。実際私もトラブルが何度か起きましたか迅速に対応してくださいました。ロータリーの皆さんには本当に感謝しています。
このようにロータリー青少年交換プログラムはロータリアンの皆さんの奉仕の心から支えられている素晴らしい機関です。彼らの支援は単なるプログラムの運営にとどまらず、私たち留学生一人一人の成長を真剣に考え、温かく見守ってくれる存在です。ロータリークラブが提供するサポートとネットワークは、単に留学を成功させるためだけでなく、将来に向けた貴重な人間関係や経験を積むための基盤となります。地球市民としての自覚を養い、異文化を学び、世界中に友人を作るチャンスを与えてくれるこのプログラムは、まさに私の人生において大きな転機となりました。
このスピーチを通じて、インターアクト生の皆さんがもしこのプログラムに興味を持っていただけたなら、ぜひ積極的に挑戦してみてください。このプログラムは、皆さんの未来をより豊かで素晴らしいものにするのは間違いありません。
ご清聴ありがとうございました。